2013年12月24日火曜日

エースハンターデビュー戦

せっかく買ったエースハンターだが、出番がないのはさびしい。すでにため池は凍っており、どこか凍っていないところはないか探していたところ近くに小さなポイントを発見。どうやらカモも入っているようなのでエースハンターで初実猟に行くことにした。

服装は雪の中でも目立たないようグレーのカモフラヤッケの上下で擬装する。さらに前日の雪で道路が埋まっているのでスキーを使ってポイントへと向かう。

今回のポイントは水深が30cmもないが、流れがあるので凍っていない。遠くにカモの群れを発見したので、ゆっくりと近付いていく。

大きな群れは大河川の方にいる様子。そのうちこちらに来るだろうと気長に待つことにする。ちなみにこちらは水面がかなり凍っている。全面結氷まであと少しかもしれない。

ほどなくして1羽、2羽と私が待つポイントに飛んできた。こちらの方が居心地が良いのだろうか。エースハンターのポンピングを10回行って弾を入れ、こちらに獲物が近付いてくるまで息をこらしてじっと待つ。

待つこと30分、距離約20mまで近付いてきたところで引金を引く。バチンという音とともに獲物が水面でバタバタしている。すかさず川に入って回収。エースハンター初の獲物はコガモのオス。弾は羽の付け根を貫いていた。

さらに遠くにいる群れを目指して「ほふく前進」で近付いていく。堤防に隠れながら距離10mまで近付くことに成功し、コガモのメスをゲット。弾はわき腹から入って反対側に抜けていた。

空気銃の場合、散弾銃と違って群れが散らないので、ひたすら待ち続けながら撃つことができる。また、近くの林にヒヨドリの群れがいたので撃ってみたが、小さすぎて全然当たらない。全部で10発撃ったが、完全に外れたり、半矢にしたり、結局獲れたのは2羽のみ。スコープ合わせをしていないのでまぐれ当たりの感は否めない。体が冷え切ったので13時頃終了して帰路につく。とりあえず4.5mmでもカモが獲れることは実証できたが、何よりもスコープ調整と練習が必要だということがわかった。

猟場で獲物の羽をむしっておき、自宅できれいに洗って下処理する。ちなみに左がメス、右がオスである。お尻の形が若干違うようだ。

メスの弾が当たった部分はこんな感じ。4.5mmといえども当たればダメージは大きい。大型のマガモでも当たりどころが良ければ仕留めることができるかもしれない

この日の夜は「かもすき焼き」にする。コガモは肉の量が少ないが、非常に美味。胸肉を中心に、心臓、レバー、砂肝などどれもおいしかった。これぞ猟師の特権。自然の恵みに感謝である。



2013年12月21日土曜日

文書通知


自宅に猟友会支部からの封筒が届いた。さっそく開けると中には新年会・合同慰霊祭の案内の他に「猟銃による事故及び違反の防止について」と題する文書が同封されていた。

その内容であるが、全国的に狩猟事故が多発しており、他損による死亡事故4件、傷害事故25件、自損による死亡事故13件、傷害事故242件にのぼるという。よって全国の警察本部では取り締まりを強化しているので十分気をつけて狩猟や有害駆除を行うようにとのこと。注意事項として下記の内容が書かれていた。

◆出猟時の注意事項
1、所持許可証・登録証・狩猟記章の所持確認
1、帽子・ベストの着用
1、出猟前に銃と弾の再確認

◆猟場における注意事項
1、装填と脱包をこまめに実施する事
1、車輌移動時には短距離でも、脱包と銃カバーを忘れずに(林道上で検挙される者が多い)
1、矢先の安全確認と獲物の確認をしっかりとすること(判別に疑問がある場合は発射しない)
1、公道(林道)上や車中からの発砲は厳禁です

以上、いまさらという気がしないわけでもないが、銃刀法の改正を国に要請している猟友会としては今の状況にかなりの危機感を持っているということだろう。それにしてもなぜ今年は全国的に事故が多いのだろうか。私見であるが、有害駆除による無理な捕獲もその一因であるような気がする。北海道でも平成25年4月からのエゾシカ有害捕獲頭数は現在までに8万頭にのぼるという。平成23年度実績を約1万頭も上回っているというから相当な数字だ。農産物被害が減るのはありがたいことだが、事故だけは絶対に起こしてはならない。再び農産物被害が増えるのも、これ以上規制が厳しくなるのもゴメンである。

2013年12月16日月曜日

ハンターの会共同猟

15日、ハンターの会が主催する共同猟が道東で行われた。14日の5時30分に札幌を出発。すでに早朝から先発隊が現地入りしていたが、私は単独で白糠町周辺の気になる林道を流すことにした。
 9時30分に白糠町の目的地に到着。林道を走っていてもシカの姿を全く見かけない。何よりシカの気配そのものを感じないのである。さらに旧音別町へと抜ける林道を探索するも状況は同じだった。

走り疲れて遅めの昼食タイム。お湯を沸かしてカップめんを作るが、箸を忘れたことに気付き、ナイフでその辺の枝を削って箸を作る。獲物にも出会えず、1人山の中でカップめんを食べているというのも何だか虚しい。これ以上やってもダメだと判断して早々に終了する。

この日は釧路市内のホテルへ宿泊。先発隊と合流して居酒屋で飲みながら情報交換。先発隊は巻き狩りで3頭を捕獲したとのこと。シカもいるところにはいるのである。

翌日、私は流し猟チームに参加する。地元のベテラン猟師の案内で旧阿寒町の林道を流すことになった。車2台で二手に分かれて林道の奥へと進んでいくが、こちらもシカの気配が感じられない。シカの足跡はあったが、何日も前のものだった。

あきらめて別の林道へと移動するが、ほどなくして道の途中が崩れている。これより先に進むのは危険なのでここで終了。結局2日間で1頭のシカも見ることができなかった。今回私は15日だけの参加なので、14時30分に仲間と別れて札幌へと向かう。

帰る途中、家族へのお土産にと豊頃町の朝日堂でドーナツを買う。全国メディアでも紹介されているここのカスタードクリームドーナツはとにかく絶品。20個ほど大量買いして一路札幌へ向かう。

しかし、順調に進むも途中で状況は一変し、道東道のトマム~夕張間が雪のため通行止め。途中で下の道路を走りながら札幌の自宅には21時30分に到着。そのまま朝まで眠りについた。

そんな中で今回唯一の収獲は道東で美味しいものを食べてきたこと。それだけでも十分といえば十分ではある。

2013年12月11日水曜日

自作弾入れケース

8日の支部主催の共同猟は別件があって不参加に。空いた時間を使って空気銃の弾入れケースを自作することにした。材料は100円ショップで買ってきた防音テープと穴あけポンチ、それと自宅にあった薄型のフライケース(C&Fデザインのプラスワンフライケース)である。合計で1000円もかからない。

まず防音テープをフライケースの幅に切って約1cm間隔でポンチで穴を開ける。ちなみにポンチのサイズは3mmを使用。 この間隔でいくと8個の穴を開けることができる。この形のものを12本作ることになる。

 防音テープの裏にあるシールをはがしてフライケースに貼り付けていく。

全部貼るとこんな状態になる。これで完成。全部で8×12=96発の弾を入れることができる。

4.5mmの弾を頭から入れていくとこんな感じになる。これで普通のプラスチックケースに入れたときのカラカラする音はしないし、弾同士がぶつかって変形することもない。そして何よりも残弾数が一目でわかる。ただし、5.0mmや5.5mmの弾の場合は穴の大きさやフライケースを厚目のものに変えるなどの工夫が必要。とても簡単に作ることができるので参考にしてほしい。

2013年12月7日土曜日

銃腔内クリーニング

先週届いたエースハンターは警察署での現物確認も無事終了。これで安心して使えるようになったが、以前にどんな使われ方をしていたかわからないので、先ずは銃腔内のクリーニングをしてみることにした。銃砲店でフエルト製のクリーニングペレットを購入する。

クリーニングペレットを銃に装てんして弾と同じように撃つ。これを何度も繰り返すのだが、発射時にはかなり大きな音が出る。


クリーニングペレットはダンボール箱を標的にして撃つ。1回ポンプでもダンボール箱なら楽に貫通する。空気の威力は想像以上に強いものである。

一番左が最初に撃ったペレットであるが、見ての通り若干汚れがついている。何度か繰り返して一番右ではかなり汚れが取れた感じである。思ったよりも銃腔内は汚れていないようで一安心。

さて、ポンピングの方は相変わらず大変である。ポンピングの際にシャツを挟んでしまい、ボタンが割れてしまった。何より指を挟むとかなり痛いらしいので慎重さも要求される。慣れるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

2013年12月2日月曜日

実包記録簿の作成

毎春の銃検で聞かれるのが実包の数である。私の場合、実包の管理には猟友会で配布された手書きの実包記録簿を使用している。あとで帳簿を付けようとすると必ず忘れるので、実包を購入したり使用した際はすぐにこの記録簿に記入するようにしている。

私の所有している銃は20番のハーフライフルと12番の上下二連なので2丁の銃で実包の大きさも異なっている。さらに無許可譲受と許可譲受で買った実包が混在するため日頃から管理しておかないと銃検の時に苦労することになってしまう。
 
今回改めて思ったことは、空気銃の弾数がとても多いこと。たくさん撃った場合はその数を覚えられない可能性が高い。このため何発撃ったかすぐわかるよう出猟する前に100円ショップで買ったピルケースに切りのいい数(例えば20発)の弾を入れておき、猟が終わった時点で何発残っているかを数える。これを始めの弾数から差し引けば撃った弾の数がわかる。
 
銃検では空気銃の弾数も聞かれるらしい。これを機会に弾数の管理台帳をパソコンのエクセルで作ってみた。残弾数が自動計算されるため手書きよりも楽である。来年からは猟友会の実包等記録簿は使わず、すべてパソコンで管理する形に変更したいと考えている。
 

2013年11月30日土曜日

所持許可更新&エースハンター到着

11月下旬にやっと新しい所持許可証が来た。通常は申請から1ヶ月ほどで所持許可証が来るのだが、今回は所持許可更新と空気銃の所持許可を同時に申請していたため、さらに半月ほどを要した。新しい所持許可証には今回申請した空気銃の名称が記載されている。さっそく銃砲店に原本を送付して新たな空気銃の到着を待った。
 
4日後、銃砲店からトラック便で空気銃が届く。カミさんにバレないように時間指定にして玄関前にて待ち構えたにもかかわらず、配達員ともろに鉢合わせ。カミさんから「何の荷物?」と聞かれるが、適当にごまかして自室へと直行する。
 
今回購入した空気銃は中古のシャープエースハンターで口径は4.5mm。純正スコープ付きで5万4千円。マンガ「山賊ダイアリー」の主人公が所持している空気銃もエースハンターだが、別にそれを意識して選んだわけではない。(ちょっとはあるが・・・)

エースハンターはポンプ式といわれるタイプであり、撃つ前に先台部分を下側にシュコシュコとポンピングしなければならない。ポンピングに要する力も最初はそれほどでもないが、次第に重くなってくる。10回もポンプすると結構な運動量である。

中古なので銃床などの木製部分にはキズがある。前の所有者は実猟中心に使っていたのだろう。
 
銃身にはキズやサビもなく、とても良い状態である。





とりあえず近くの銃砲店に行く。お勧めの弾はFXとのこと。どんな空気銃でもある程度の命中精度があるらしい。

ちなみに左がFXである。思っていたよりもとても小さい。こんなので本当にカモが獲れるのか不安は尽きないが、とりあえず使ってみようと思う。
 

2013年11月29日金曜日

おすすめの狩猟本2題

先日開催された「ハンターの会」で話題になっていた本をさっそく書店で買ってきた。
まずはマンガ「山賊ダイアリー4」である。以前にこのブログでも紹介したが、待望の第4巻が今月発刊された。今回は狩猟の他に海釣りや山菜採りなども加わった。もちろん色々な獲物の料理法も掲載されており、内容もますますパワーアップしている。

 
買った本屋さんでは主人公のイラストによるしおり(というか単なるコピー)が付いてきた。狩猟を題材にしたマンガが出るとは夢にも思わなかったが、狩猟に対する理解促進に向けてこれからも頑張ってもらいたいものだ。

もう一つはアウトドア雑誌「BE-PAL」である。今から30年ほど前、山岳部に入りたての頃には良く読んでいたが、極めて広範囲なアウトドア志向の雑誌ということもあり、本格的な登山を目指すようになってからは硬派路線だった「岳人」「岩と雪」などの山岳専門誌に関心が移ってしまい、すっかり読まなくなっていた。

今回の12月号ではナイフと焚き火について現役猟師に聞くという特集が組まれているとのこと。「あのBE-PALが?」と半信半疑でページをめくってみて驚いた。最初の40ページほどは猟師たちのこだわりのナイフや道具の紹介、さらに95ページには大日本猟友会の佐々木会長のインタビューが掲載されている。これ以外のページはどうでもいい内容だが、この部分だけでも買って読む価値は十分ある。今回だけの特集なのかもしれないが、気軽に読める狩猟専門誌というのがあれば若手ハンターの裾野も広がるのではないかと思う。ハンターの人も、そうでない人も先ずは一読をお勧めしたい。
 
蛇足ながら「BE-PAL」に影響されて私の愛用するナイフを紹介。最近の主力はこのフランス製のオピネルNo10。秀岳荘で購入したもので価格は2000円位だったと思う。シカもカモも全てこれ1本でOK。何より安いので気兼ね無く使える。ブレードはスチール製なので使用後はすぐに研がないと錆びて大変なことになるが、こういう面倒くささがむしろ気に入っている理由でもある。

2013年11月26日火曜日

第5回ハンターの会



26日、第5回ハンターの会が開催された。道議の先生、道職員、団体職員などいつものメンバー8名が出席。

ちなみに今回の話題であるが、
①12月中旬にハンターの会のメンバーにより釧路管内において共同猟を行う。
②最近、狩猟事故が多いので各自が十分気をつけて活動していくことを確認。
③懇親会の前に外部講師をお迎えして狩猟事故防止等に関する研修会を実施してはどうか。
④狩猟に対して厳しい姿勢を堅持されている奥さんを対象に「ハン妻の会(仮称)」を開催し、奥さんの狩猟に対する理解促進を図ってはどうか。

①は新たな事業展開として有意義なものとなりそうだ。②は当然のことながらハンターの資格を剥奪されないよう気をつけることが大切。③は外部との連携や意識啓発につながるなどやってみる価値はある。問題なのは④であり、自爆というか逆にヤバイ方向とならないよう慎重に進める必要がある。

というわけで今月のハンターの会も盛会裏に終了。比較にはなりませんが、仕事の飲み会よりもすごく面白いです。はい。

2013年11月24日日曜日

エゾシカ捕獲新人研修

24日、猟友会支部主催の「エゾシカ捕獲新人研修」に参加する。今年の2月に試行的に実施したものを今回は正式事業として行う形となった。安平町に7時集合。参加者59名のうち入会1~3年目とベテラン猟師がほぼ半々の状態。支部長の挨拶にも力が入る。

最初に捕獲実習ということで近くの民有林へと移動する。駐車場から30分ほど歩いて各自の待ち場へと向かう。

午前9時に待ち場に到着。砂防ダム下にある二股付近の尾根を10mほど上がったところが自分の待ち場である。日陰なのでとても寒いところだ。1時間ほど待つが、シカは我々の反対側にいるらしく、こちらに来る気配はない。ほどなくして待ちは解除となり、集合場所へと戻る。

集合場所で猟果の報告。他の班がオスとメスを1頭づつ捕獲していた。立派な角を持ったオスだった。

その場で解体実習に入る。車に取り付けたウインチでシカを逆さまに吊るして内臓を抜く方法を教わる。肛門の回りを切り取り、胸骨を切って、横隔膜を剥がして吊るすと「ごそっ」という感じで内臓がとれた。ここで午前の部が終了。

支部会員が所有する千歳市内の処理施設へと移動する。昼は支部から支給された弁当の他に石狩鍋が振舞われる。いつものことであるが、これでやっと体が温まった。

同時にシカ肉の試食も行われる。網焼きと鉄板焼きの2種類を試してみる。網焼きはそのまま美味しいが、鉄板焼きは白菜と一緒に焼いてニンニク醤油を付けて食べるとさらに美味しく感じた。

昼食後は施設での解体実習が行われた。実際の猟場のようにシカを寝かせた状態での解体の他、シカを吊るした状態で背割りして枝肉に仕上げたり、さらにロースやもも肉の小分けなど様々なやり方を教わる。

色々やっているうちにあっという間に時間が経ってしまい、午後3時に研修は終了。本研修を振り返って、技術の習得はもとより、ベテラン猟師と新人との交流という意味合いにおいても有意義なものだった。

解散後、日没まで1時間あるので近くの林道に入ってみる。シカの気配はあるが、発砲には至らずに終了。そういえば今シーズンに入ってまだスラッグ弾を一度も撃っていない。このまま猟期が終わってしまうのではないかと心配な今日この頃である。