これがアズキナである。一株だけでなく一カ所にまとまって生えていることが多い。時期的にちょうど良かったのだろう。30分ほどで買い物袋いっぱいに採ることができた。さっと茹でておひたしにすると甘みがあって最高においしい。
つぎのポイントは畑の脇にある斜面である。ここにはフキがたくさん生えている。この時期のフキはとても柔らかく、虫も入っていない。
葉を切るとフキの良い香りが辺りに立ち込めた。こちらも30分ほどで買い物袋いっぱいに採ることができた。炒め物や煮物に最適である。
次はヤマワサビである。これがなかなか見つからず、何カ所か回ってやっと群生を発見した。一見何の変哲もない草なのだが、スコップで深く掘ると太い根が張っている。
掘り出したヤマワサビは根だけを取り、草の部分は元の土に埋めておく。こうするとまた来年生えてくるのである。おろしてしょう油に漬け、アツアツのご飯にかけて食べると最高にうまい。
すぐそばでミツバも見つけた。これは酢味噌和えにするとおいしい。山の恵みは動物だけではない。春にはたくさんの山野草が食卓に彩りを添えてくれるのである。