2013年5月25日土曜日

Mさんの話

5月24日、北海道猟友会の総会が開催された。年に1回、各支部の代議員が札幌に集まってくるのだが、私が前に所属していた支部の役員であるMさんから電話があり、久し振りに会って酒を飲むことになった。

Mさんはとても面倒見のいい人で、私が銃を取得して札幌へ転勤するまでの6カ月間、右も左もよくわからない私を猟に連れて行ってくれたのだが、自分は獲物を撃たず、とにかく1頭でも多く獲るようにと新人の私に撃たせてくれた。また、他の猟友から中古のスキーやロッカーを譲ってきてもらったり、とにかく色々とお世話になったのである。

飲みながら色々と話を聞いた。Mさんがつい最近まで放射線治療を受けていたこと、元気が良かった副支部長が肝臓がんで亡くなったこと、さらには組織内の色々な内紛のことなど自分が支部を離れた後には色々なことがあったという。内輪もめはどんな組織にもあってそれほど珍しいことではないが、人の生き死に関することにはただ驚くばかりであった。

また、私と同年代の猟友が2人ほど支部を辞めたことを知らされた。一人は家族の強い反対によるもの、もう一人は車の中の鉄砲にカバーをかけず、さらに銃には実包が装填されたままの状態だったため、警察に検挙されたとのこと。銃は没収され、所持許可も取り消しとなり、結果的に猟友会を辞めたということだった。

銃カバーと脱包はMさんから厳しく指導されたおかげで、自分の体に完全に浸み付いている。たとえ嫌われても、やらなければならないことは徹底して新人に教えなければならない。こういう事態を招いたのはいいかげんな指導者の責任だと思う。

どんな形であれ仲間が減っていくというのはさびしい。それが運命的に避けられないものであれば仕方がないが、人為的に防げるものであれば何としても防ぎたい。いや、防いでいかなければならないのである。そのためにも若い人たちみんなで頑張っていこう。Mさんとの話は深夜まで続いたのだった。

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