2011年12月19日月曜日

スキーをはいて山歩き

美瑛町の猟友会の人からシカ猟に誘われた。基本は流し猟だが、トレースを追うためにスキーも用意。同行者のランクル80で雪が積もった林道をどんどん入っていく。いいなあ、俺もほしいぞ。

 かなりのシカがいるらしく、山の斜面は足跡だらけ。しかし、シカの姿は全く見えない。一体どこに行ったのだろうか。

スキーをはいてシカの足跡を追ってみる。ちなみにこのスキー、かなり古いがまだまだ使える。それでもシカの姿はない。あきらめて退却。

やはりシカも警戒しているのだろう。足跡を見ながらシカがどこにいるか推理して追うというのもなかなか楽しい。狩猟には色々な楽しみ方があるものだ。

2011年12月7日水曜日

冬の山

いつも猟友会の車に乗っていては道も覚えられないので、今日は一人で車を走らせてみる。今朝はとても気温が低い。遠くには大雪山系が見えている。

道路の終点にたどり着き、ここから歩いてシカを探してみる。足跡がいっぱいあるのでこれは期待できそう。

少し歩くと…ややっ!この看板は!シカを獲ってはダメなところだった。早々に撤退。

どこの林道も雪が積もっていて自分の車では入れない。大きな道路沿いを走っていてもシカにはめぐり会えず、今日は終了。ランクルとかパジェロみたいな大きな車が欲しくなった。

2011年12月1日木曜日

アマチュア無線の話

先日、猟友会の方と「狩猟で必要な道具は何か」という話になった。その人が言うには「鉄砲の次に必要なのは無線機だな」とのこと。グループで猟をする時に連絡を取り合ったり、何かあった時の非常連絡にも役立つ。また、山の中は携帯電話が通じない所が多く、無線でなければダメなところも多いらしい。
 
その年の7月、札幌でアマチュア無線技士の免許試験があるので受験することにした。私が受験するのは4級という一番簡単なもの。狩猟で使用する無線機なら4級資格で十分とのことだ。
 
試験は4者択一形式となっており、法規12問+無線工学12問の合計24問で制限時間は1時間。過去問中心の出題とのことであり「要点マスター」という本だけで勉強。やはり問題なのは無線工学。オームの法則やら電波の波長やら無線機の構造やらさっぱりわからない。無線の理屈よりも答えそのものを暗記するよう繰り返し過去問を解いた。
 
試験開始は10時30分。この日の4級受験者は21名。高齢者から高校生まで年齢層が広い。
試験問題を見て驚いた。過去問と全く同じものばかり。計算問題の数字まで同じであり、あっという間に終わってしまう。他の受験者もほとんどが30分以内に終了したようだ。
 
自宅に帰って自己採点してみる。法規は全問正解だが、無線工学は2問不正解。各12問中8問正解が合格ラインなので恐らく大丈夫だと思う。ハードルはそれほど高くはないが、全く勉強しないと合格は難しいかもしれない。そんな感じの試験だった。 
 
アマチュア無線技士4級資格試験に合格後、申請手続きを行ってから1週間位で「無線従事者免許証」が自宅に送られてきた。キャッシュカードと同じ位のサイズでプラスチック製。想像していたよりもしっかりしたものである。
 
さっそく免許証を持って無線機販売店へ行くが、無線機を購入するには開局申請が必要とのこと。そのまま郵便局へ行って申請書類を北海道総合通信局長宛てに提出。約二週間後、自宅に「無線局免許状」が送られてきた。免許状の右上には自分に与えられた「コールサイン」が書かれてある。これをもって無線機販売店へ行く。
 
色々と検討した結果、バーテックススタンダード社のVX-6というハンディ無線機を購入することにした。お店の方が言うには狩猟関係者が結構これを使っているとのこと。防水がしっかりしており、144MHZ(超短波帯)と430MHZ(極超短波帯)の2バンドが使用できる。また、無線機として使うだけでなく、AM・FMラジオ放送も聴くことができる。

買ったままの状態では若干不都合があるので改良することにした。まずハンディマイクとイヤホンを取り付ける。これで受信時の「ザー」という音が外部に漏れないし、獲物を前に大声で話さなくてもよくなった。また、アンテナも細くて弾力性のある素材のものに取り換える。

アンテナを変えた理由は内ポケットに入れた無線機のアンテナをベストの外に出るようにするためである。ベストの左胸の部分に穴を開け、ハトメで補強する。

こんな感じでアンテナを通すことができた。まだ狩猟で無線機を積極的に使用する場面はないが、3月に実施する大規模な巻き狩りでは威力を発揮できるだろう。狩猟というのは銃の扱いだけではなく、その他にも色々な知識が要求されるものだと思う。

2011年11月20日日曜日

トラップ射撃&スキート射撃

申請していた追加の散弾銃の許可がやっと下りた。もちろん中古だが、とりあえず撃ってみないとどんな感じなのかわからないので、美瑛町にあるクレー射撃場に練習に行くことにする。

この射撃場は猟友会が運営しているもの。利用料も安くてスタッフもとても親切である。

はじめにトラップ射撃を試してみる。これは15m先の発射台から前方に飛んでいくクレーを撃つもの。1ラウンド25発を撃つのだが、1回目6発、2回目4発、3回目2発とやればやるほど悪くなる。やはり止まっている標的を撃つのとはわけが違う。

クレーの発射台を見せてもらう。こんな感じで5ヶ所からそれぞれの方向へ飛ぶようになっている。ちなみにクレー射撃は止めて撃ってはダメ。流すように撃つのがコツだそうだ。

続いてスキート射撃を試してみる。クレーが左右の発射台から横に飛ぶ形になっており、トラップ射撃とは全く違うものである。

今回は「猟友会ルール」なるものでやってみる。1番から7番までの射台を順に回るのだが、右、左の他に左右から同時に出ることもある。クレーのスピードが速すぎ、目の前を素通り多数で悪戦苦闘。結果は25枚中4枚。

結果は散々だったが、今回はとりあえず撃ってみることが目的なので仕方がない。スキートは初めての経験だったが、なかなか面白い。また、カモなどの実猟にも向いているとのことなので是非またやってみたいと思う。

2011年11月19日土曜日

コガモのロースト

共猟で獲れたコガモ1羽をいただいた。羽は現地でむしって軽く毛を焼いておく。お尻の方から指で内臓を取り、表面をよく洗って冷蔵庫に入れておく。

数日後に冷蔵庫から出して「コガモのロースト」を作る。まずクレイジーソルトを表面と内側にすりこんでおく。

次にオーブンを180℃に熱して約1時間じっくりと焼く。かなり大量の油が落ちてくるので、それをカモの表面に時々塗りながら焼きあげる。今回はレバーや砂肝も一緒に焼いてみる。

1時間後、良い感じに焼き上がった。熱いうちに食べてみる。胸肉の部分からナイフで切り分けていく。

身が締まっていて濃厚な風味があり、とても美味しい。ただし、コガモは小さいので胸肉の部分を食べると後はほとんど食べるところがなく若干物足りない感じ。砂肝も食べてみたが、中の砂を取りだしていなかったので口の中が砂だらけに。まあ最初なのでこんなものだが、これからも色々と試してみたい。

2011年11月18日金曜日

猟友会という組織

狩猟を始めるにあたってすぐに地元の猟友会に入会した。
猟友会の組織は、全国組織の「大日本猟友会」、全道段階の「北海道猟友会」、地区段階の「支部」、さらに住所地により設置される「部会」の四段階になっており、原則これらの全てに加入する形となっている。年会費は大日本3,000円、北海道4,000円、支部4,500円、部会3,000円。実際の活動は支部や部会が主体となって行われる。

鉄砲と狩猟免許さえあれば自由に狩猟ができるというわけではない。狩猟をするためには北海道に「狩猟税」として16,500円を納め、狩猟者登録をする必要がある。ちなみにこれがその記章。なお、狩猟者登録するには「ハンター保険」に加入することが絶対要件である。私が加入したのはEセット(賠償責任補償1億円、傷害補償278万円)で年間保険料3000円のタイプである。


また狩猟者登録をしたからといってどこで狩猟をしてもいいわけではない。鳥獣保護区など狩猟をしてはいけない区域や銃を使った猟ができない区域もある。そういう地域を地図上にプロットしたものが「鳥獣保護区等位置図」である。北海道から全ての狩猟者登録者にこれが配布される。


ページを開くと鳥獣保護区などの区域が地図上で色分けされている。ちなみに赤い色で囲まれている部分が「鳥獣保護区」、青い部分が「特定猟具使用禁止区域」いわゆる銃を使う狩猟が禁止されている区域である。これらを頭に入れて狩猟をしなければならない。

猟友会も最初は恐い人たちの集まりといったイメージだったが、入ってみると全然そうではなく、特に新人に対しては面倒見のいい人が多い。時々、宴会もあって猟や銃の話で盛り上がる。この日はイノシシ鍋をいただく。メンバーが府県の猟師から送ってもらったとのことで、ヨコの結束が強いのも猟友会の特徴である。


その次の週はメンバーが獲ったクマをみんなでいただく。こうして仲間で獲物を分け合うというのも猟友会のしきたりのようだ。ベテラン猟師の話を聞いていると、獲物の撃ち方やさばき方などは人それぞれのやり方があって、誰のやり方が正しいのかわからないこともある。ある人曰く「みんな自分のやり方がいいと思ってるんだから、経験積んで自分がいいと思うやり方でやったらいいよ。」とのこと。クセのある人が多いが、とても結束力が強い猟友会という組織、なかなか面白いものである。

2011年11月15日火曜日

カモの共猟に学ぶ

先週末のエゾシカ猟は不発に終わったが、翌日、カモの「共猟」の誘いを受け、喜んで参加することにした。
旭川周辺には水田の近くに数多くの「ため池」があり、そこにカモが集まってくる。ハンター達はカモが集まる「ため池」をたくさん知っているのである。

今回はグループであらかじめ担当を決めて猟が行われる。先ず「待ち」と呼ばれる人達は飛び立ったカモを鉄砲で撃ち落とす役目である。カモが飛ぶ方向を予測しながら鉄砲を構えて待機する。

「勢子(せこ)」はカモを追い出して、待ちの方に飛び立たせる役目である。私はカモ用の散弾銃を持っていないので「勢子」を担当する。72歳のベテランハンターTさんに「勢子」のやり方を教わる。

合図を待って池に近付き、大声を出したり草を揺らしたりしながらカモを追い出す。また、撃ち落とされた獲物を探すのも私の役目である。最初の獲物は「コガモ」だった。

「勢子」が追い出そうとしても草むらに隠れて出てこないカモもいる。また、「待ち」が配置に付く前に「勢子」がカモに気付かれて群れごと逃げていったりと失敗も多い。「勢子」というのは思ったよりも難しいことがわかった。

「勢子」はむやみにカモを追い出すのではなく、地形や風向きなどを考えながら行わなければならない。そして「待ち」が撃ちやすいところにカモを飛び立たせること、言葉でいうほど簡単なことではないが「勢子」を極めることが狩猟の極意でもあるという。相手のために自分がどう行動するか、このことは今の自分の仕事とも共通点がある。

一斉に飛び立つカモをHさんのレミントンがとらえた。大きなメスの「マガモ」だった。今回カモの共猟に参加して学んだのは、獲物を撃つだけが猟ではないということ。それだけではない。いつか一人前の「勢子」になること。自分にとってとても大きな目標ができたと思う。
 

2011年11月11日金曜日

シカ肉の生姜焼き

今回獲ったエゾシカを食べてみることにした。「生姜焼き」を作ってみることにする。使用する部位は「もも肉」。獲ってすぐよりも冷蔵庫で数日熟成させた方が美味しくなるらしい。


「もも肉」を薄くスライスする。意外とスジが無く簡単に切れる。


スライスした肉をタレに付ける。ちなみにタレは、しょう油大さじ2、酒大さじ2、生姜の搾り汁小さじ1を混ぜるだけ。これに20分ほど漬けておく。

フライパンに油をひいて強火で焼く。中まで火が通ったら出来上がり。非常に簡単である。


生姜のおかげでほとんど臭みはない。おまけに柔らかく脂身がほとんどないのでとてもヘルシーである。他にも色々な食べ方があるようなので研究していきたい。

2011年11月10日木曜日

照準射撃・サイト合わせ

銃を買った状態でそのまま撃っても標的には当たらない。スコープの角度と弾の飛ぶ方向を合わさなければならないのである。また、弾の種類もかなり多く、どの弾が自分の銃に向いているのか実猟に出る前に確かめておく必要がある。そんな理由から、サベージを持って当麻町にあるライフル射撃場を訪れた。

先ず最初に行う作業は銃にスコープを取り付けることである。スコープを銃の金具に付けて撃った衝撃で緩まないよう六角レンチでネジをガチガチに締める。結構力がいる作業である。

標的の大きさは黒い部分(5点以上)が半径10cm、白い部分を含めると半径18㎝である。手前は50m、奥は100mの距離があり、100mともなると肉眼で標的に当てるのは不可能に近い。はじめに手前の50m先の標的に向けてスコープで狙いを定める。

物凄い音と衝撃をともなって弾が発射される。最初の一発は左下の円の外。中心を狙ったのに当たった場所がずれているということはスコープの狙いがずれているということ。少しずつスコープの角度を上や右に変えながら調整すると少しずつ真ん中の黒い部分に当たるようになってきた。一度だけだが標的の中心である10点部分に当たった。

続いて100mの標的に挑戦する。やはり50mとは違って標的が小さい。スコープを覗きながら中心を狙うがどうしても右下にずれる。射撃姿勢や引き金の引き方についてアドバイスを受けながら再度チャレンジ。ほぼ中心に近い9点が2回出たが、自分の技術というよりは道具のおかげのような気がしないでもない。

あまり無理せず20発ほど撃って終了。今回は「レミントン」と「フェデラル」両方のサボットスラッグ弾を用意した。どちらかといえば「レミントン」の方が集弾性が良かった気がするが、やはり銃によって向いている弾も違うらしい。実際に「レミントン」から「フェデラル」に変えた途端、全く違うところに飛んで行った。

この日は10名ほどがこの射撃場で練習をしていた。最初は殺伐とした場所なのかなと思っていたが、ゴルフ練習場と同じ感覚で和気あいあいとした雰囲気。常連の方もいて、私のような初心者に対して周りの人たちもとても親切に接してくれた。これからも射撃練習の場としてここを訪れることになると思うが、また新たな楽しみが増えたことに少し満足しながら帰途に付いた。