2013年6月7日金曜日

守るべき法律(火薬類取締法)

銃器に使われる実包、雷管、火薬などの火薬類に関する危険を予防するために、それらの売買、保管、消費、製造方法等にかかる規制について定めた法律である。その所管は経済産業省、警察庁、都道府県公安委員会(警察署)となっている。

(1)許可証の有効期間は1年間
実包、雷管、火薬などの譲受(購入を含む)は許可制であり、その有効期間は1年以内となっている(法第17条)。したがって毎年警察署で譲受許可証を発行してもらう必要性が生じる。銃砲店で実包を買う場合には譲受許可証がなければ売ってもらえない。

(2)許可が無くても一定数量以下の譲受は可能
狩猟や有害鳥獣捕獲等に使用する場合、上記(1)の許可が無くても、一定数量以下の実包(300個以下)を無許可で譲り受けることが可能。いわゆる無許可譲受票は都道府県猟友会及びその支部が交付事務を行っている(法第17条第1項第3号、猟銃用火薬類に関する内閣府令第4条)。

(3)自宅で保管できる数量は限られている。
実包と空包(音だけが鳴るもの)の合計800個まで自宅で保管することができる(施行規則第15条)。なお、堅固で施錠できる設備にて保管できるものとされている。

(4)1日に消費できる数量が決められている。
猟銃用火薬類の消費は原則として許可が必要だが、無許可で消費できる数量として、鳥獣の捕獲及び駆除は実包と空包の合計100個以下、標的射撃は同じく400個以下、鳥獣の駆逐は空包100個以下となっている。ちなみに空包というのは弾頭や散弾が入っていないものをいう(法第25条)。

(5)残った火薬は廃棄が基本
狩猟者登録の満了後1年を経過したとき残火薬類がある場合は、所定の手続きを経て、遅滞なく譲渡又は廃棄することが必要(法第22条)。猟期終了後に残弾処理を目的とした猟友会主催の射撃大会が各地で開催されており、そこで処理することが多い。

以上、銃の所持に関して銃刀法がかなり細かく厳格に規定しているのに比べて、火薬類取締法には少し違和感を感じる。例えば、実包の車内放置について常識的にまずいというのは理解しているし、自分自身そういうことをするつもりはないが、銃刀法であれば第10条の4で銃は自ら保管が必要=銃の車内放置はできないと読めるのに対し、実包に関しては火薬類取締法の条文を見てもこれに該当する項目が見当たらない。警察官はこのことをきちんと理解しているのだろうか。やはり狩猟者自身が法律のことをきちんと認識しておく必要がありそうだ。

0 件のコメント:

コメントを投稿